FC2ブログ
≪ 2019 12                                                2020 02 ≫
 - - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 -

 #4終 万葉集 100分de名著 

第4回 独りを見つめる

第四期 733年 山上憶良没~759年(家持の最後の歌)
政情不安 経済制度の行き詰まり・天然痘の流行・続く凶作。
東歌・防人歌などの庶民の歌、儀礼的な歌以外の人の心を表現する気運。
繊細で観念的な歌が多い。


中臣宅守と狭野弟上娘子 
15巻3724~64首の歌をやり取り。←3723かもしれない。
君が行く道のながてを繰り畳ね焼き亡ぼさむ天の火もがも(3724)
返歌が3733。
和伎毛故我 可多美能許呂母 奈可里世婆 奈尓毛能母弖加 伊能知都我麻之
我妹子が 形見の衣 なかりせば 何物(なにもの)もてか 命継(いのちつ)がまし


笠郎女
君に恋ひ いたもすべなみ 奈良山の 小松が下に 立ち嘆くかも (巻4・593)


大伴家持 旅人の子。
29歳の時、北陸へ赴任。静かな暮らしの中で自分の心を見つめる歌を詠むようになる。
先人達の歌の収集・整理に励むようになり、万葉集の編纂に深く関わるようになった。
最後の4巻は家持の歌が中心
になる。

万葉集の歌の数
作者不詳  約2000首
大伴家持   約483首
柿本人麻呂   約90首
坂上郎女    約85首
山上憶良    約80首



家持は文学史の伝統を意識し、自分も流れの一人だと言う意識を持っていた。
「山柿の門にいたらず」
自分は人麻呂や赤人や憶良に至らない。先輩に学んで初めて本格派
だという意識。

春の苑(その) 紅(くれない)にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つをとめ(巻19・4139)

春愁三首 巻19・4290~4292。
歌の動機 心の悲しい思いは、歌でなければ払えない。哲学的な芸術者。

他の人と共有できない感覚、気分を表現。

赤人のような、皆と共有する歌とは違う。

防人の歌 二十巻にある、98首のほとんどが辛い歌。
別離の悲しみ、故郷を懐かしむ歌。

防人 北九州などの西国を警備するために徴兵された人。
東国の国々から集め、徒歩で向かう。三年の任期で、戻れないこともあった。

家持は兵部省の高官で、家持の意志で防人に歌を提出させ、優れた歌を編纂。

防人を率いる各国の部領使(ことりづかい)が歌を記録して上申した。
白村江の戦いから100年位経った頃で、やめようかという意見があったのではないか。
東国の人達がどういう歌を作るか見たいという文学的な思いもあったのではないか。

発音を大切にするために全部万葉仮名で表音表記。
↑全部万葉仮名だから全然違うように見える。よく分かったなあ、すごい。
当時の都の人は分からなかったのではないか。

唐衣 裾に取り付き 泣く子らを 置きてぞ来のや 母なしにして(巻20・4401)

防人に 行くは誰が背と 問ふ人を 見るが羨しさ 物思ひもせず(巻20・4425)
残された家族が詠んだ歌。

20巻4322、20巻4346も有名。


東歌 14巻にある、東国の人々によって詠まれた歌。
230首の短歌。一人も作者が分からない。
方言や訛りがたくさん記録されており、東国の文化や風習を色濃く映し出している。


うべ児なわぬ(吾)に恋ふなも
立とつく(月)の のがなへ行けば こふ(恋し)かるなも

巻14・3476

都風にすると
うべ児らは 吾に恋ふらむ 立つ月の ながらへ行けば 恋しかるらむ

うべこな=なるほどあの子は
なも=らしい


多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの子の ここだ愛しき
(巻14・3373)
多摩川周辺は布の産地だった。川で布をさらす娘への素朴な恋心。

秋風乃 須恵布伎奈婢久 波疑能花 登毛尓加射左受 安比加和可礼牟
秋風の 末吹き靡く 萩の花 ともにかざさず 相か別れむ
 (巻20・4515)


759年 万葉集最後の歌。
新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事

(巻20・4516) 大伴家持

新しい年の初めの立春の今日、降りしきる雪のように、ますます重なれ、善き事よ。

新しき(あらたしき) 改めてという意味。
昔の日本では、全てが循環する十干十二支で月日を表していた。

あたらしいは平安時代にできた言葉。

新年の雪は吉事の象徴。寒さで害虫が死んで豊作になる。


万葉集も循環している
万葉集は、春の歌で始まり、春の歌で終わる。
国や天皇を讃える言霊で始まり、自然を見つめ、他者や自分の心を見つめ、
幸せを祈る言霊で終わる。

1400年の前の心が、今も共有できる。



感想 面白かったです!
一つ一つの歌に詳しくなるのも、今回のように体系的に見るのも、どちらも面白いなあ。
これからも万葉集や、現在にも残る古い古い言葉についても知りたいと思いました。

家持さん!自分の歌が多過ぎるよ(笑)。
でも、番組の最後には良い編纂をしているんだなと思いました。

関連記事
スポンサーサイト





web拍手 by FC2

 この記事へのコメント 

この記事へコメントする















12 | 2020/01 | 02
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
月の開運法ブログパーツはJavaScriptを有効にする必要があります。


presented by
生きがいアフィリエイトのすすめ


問い合わせ先
日本国憲法

世界人権宣言


「ここの人、前になぜかニーチェについて書いてたよな、気になる」てなときに、『ニーチェ』と検索するとその記事が見つかるのです。すごいね!
ちなみに、書いていなそうな語句を検索すると、記事は見つからないけど、関連商品などが表示されます(笑)。
「5月の初め頃の記事…」と時期で探す時に便利です。

全ての記事を表示する

始めの10件位、この機能に気付かず「もくじ」の記事を作って、記事を書くたびにハイパーリンクしていました…。

日本語→英語 自動翻訳
English
♥. ♠. ♣Alice
Web page translation
最新トラックバック
まどろみ島の管理人

遊子

Author:遊子
このブログについて
トップページへ

RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

StyleKeeper