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2019年11月の記事一覧
#6 ナバテア王国
2019/11/05 22:00:44
英雄たちの選択スペシャル
ローマ帝国×驚異の砂漠都市・幻の王国のサバイバル戦略 より
ナバテアの危機と更なる繁栄
オクタウィアヌスは南アラビアへの遠征を決めた。
当時、南アラビアと地中海を結ぶ交易路は、
ナバテア王国が独占していた。
ここで取り引きされていたのは、
乳香や没薬という木の樹脂を固めた特産の香料。
当時は流通量が少なく、金に匹敵する価値があり、
れき青と並ぶ重要交易品だった。
乳香を南アラビアから仕入れ地中海の港まで運ぶ費用は、
ラクダ1頭で688デナリウスだったが、
売り値は倍近い1300デナリウスだった(1デナリウスは約1万円)。
ナバテア宰相シュライオス
王に代わって実質的なリーダーシップを執った。
千人の兵でローマ軍が遠征の拠点としていたエジプトへ向かい、
一万のローマ軍に加わり、道案内をした。
しかし、ローマ軍はアラビアが過酷な場所だと知らされず、
必要以上に長い距離を歩かされ、水が不足したため撤退した。
ローマに従うふりをしたナバテアの勝利。
アラブではずる賢さも美徳
例えば値段を聞いたら高い値段を言われる。
自分で適正値段を調べて主張しないとぼったくられる。
信頼すればそれでいいと責任を託してしまうことが一番危ういという考え方。
状況に対して非常に柔軟
相手によって値段が違うが、悪気はない。
ローマはなぜシュライオスを許したのか
大国としては統治ができない空白地が生まれることが一番怖い。
北のパルティアが南下してきていて、
ローマ軍もそんなに損をしていないので体制を守るためにそのままにした。
「来た、見た、勝った」
共和制の議会で遠征できたことを報告できればそれでよかった。
3分の2の目的は果たしているので、結構満足していたのではないか。
シュライオスもそういう事情を理解していたのではないか。
ナバテアの交易網は壮大な発展を遂げていく。
南アラビア・エジプト・ヨーロッパ・アフリカ・インド。
スイスの遺跡からナバテアのコインが見つかり、
スリランカではナバテアの土器が発見された。
中国の「漢書」に「リケン」の文字
ナバテア語でペトラのことを「ラケム」と呼ぶので、
一説にはペトラだと考えられている。
ペトラは東西交易の十字路として世界の先端文明を吸収し、
数々の巨大建築を誇る国際都市として、
その後も百年以上の間、最大の繁栄を謳歌していく。
ローマ帝国×驚異の砂漠都市・幻の王国のサバイバル戦略 より
ナバテアの危機と更なる繁栄
オクタウィアヌスは南アラビアへの遠征を決めた。
当時、南アラビアと地中海を結ぶ交易路は、
ナバテア王国が独占していた。
ここで取り引きされていたのは、
乳香や没薬という木の樹脂を固めた特産の香料。
当時は流通量が少なく、金に匹敵する価値があり、
れき青と並ぶ重要交易品だった。
乳香を南アラビアから仕入れ地中海の港まで運ぶ費用は、
ラクダ1頭で688デナリウスだったが、
売り値は倍近い1300デナリウスだった(1デナリウスは約1万円)。
ナバテア宰相シュライオス
王に代わって実質的なリーダーシップを執った。
千人の兵でローマ軍が遠征の拠点としていたエジプトへ向かい、
一万のローマ軍に加わり、道案内をした。
しかし、ローマ軍はアラビアが過酷な場所だと知らされず、
必要以上に長い距離を歩かされ、水が不足したため撤退した。
ローマに従うふりをしたナバテアの勝利。
アラブではずる賢さも美徳
例えば値段を聞いたら高い値段を言われる。
自分で適正値段を調べて主張しないとぼったくられる。
信頼すればそれでいいと責任を託してしまうことが一番危ういという考え方。
状況に対して非常に柔軟
相手によって値段が違うが、悪気はない。
ローマはなぜシュライオスを許したのか
大国としては統治ができない空白地が生まれることが一番怖い。
北のパルティアが南下してきていて、
ローマ軍もそんなに損をしていないので体制を守るためにそのままにした。
「来た、見た、勝った」
共和制の議会で遠征できたことを報告できればそれでよかった。
3分の2の目的は果たしているので、結構満足していたのではないか。
シュライオスもそういう事情を理解していたのではないか。
ナバテアの交易網は壮大な発展を遂げていく。
南アラビア・エジプト・ヨーロッパ・アフリカ・インド。
スイスの遺跡からナバテアのコインが見つかり、
スリランカではナバテアの土器が発見された。
中国の「漢書」に「リケン」の文字
ナバテア語でペトラのことを「ラケム」と呼ぶので、
一説にはペトラだと考えられている。
ペトラは東西交易の十字路として世界の先端文明を吸収し、
数々の巨大建築を誇る国際都市として、
その後も百年以上の間、最大の繁栄を謳歌していく。
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