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 2019年11月の記事一覧 

 #7終 ナバテア王国 

英雄たちの選択
ローマ帝国×驚異の砂漠都市・幻の王国のサバイバル戦略 より

106年 ナバテア王国の滅亡
ローマ帝国を史上最大の版図に広げた野心家、
皇帝トラヤヌスの軍隊がペトラに侵攻し、
ナバテア王国はついにローマに併合された。
しかしそのときの詳しい記録は未だ見つかっていない。

ペトラの最も奥にナバタイ人が独自の神を祭っていた遺跡がある。
ここでは山と太陽の神ドゥシャラが祭られてきたが、
キリスト教の祈りを捧げる場となり、「修道院」と呼ばれるようになった。
独自の宗教は奪われ、キリスト教の拠点都市となっていった。

ペトラは次第に廃れて忘れ去られていく。
なぜあれほどの繁栄を誇った都市が幻となってしまったのだろうか。

一つの原因は地震
ペトラは4・6・8世紀に巨大地震に襲われ、大きな打撃を受けた。

二つ目の原因は交易路の変化
そうしてペトラから人々は消え幻の都となったと研究者は伝えてきた。

だがそれを覆す発見があった。
ペトラから見つかった6世紀のパピルスから、
大地震に見舞われたあとのペトラの変化が見えてきた。

パピルスには農地の相続についての問題や、畑での農作業のことなど、
農業に関するたくさんのことが書かれていた。

町の周囲には麦やぶどうの畑が広がっていた。
今も麦畑・いちじく・オリーブの畑が広がっている。

ペトラの人々は町の中心部や教会などの周辺に住み続けていた

交易都市ペトラは農耕が営まれる土地へと変わっていった
砂漠を農地に変えたのは古代ナバタイ人が築いた水の技術
今も畑の水は当時の水路から送られている。
「名もなき泉だけど、この泉は我が家の財産だよ。」

雨期の前には水路の手入れを行い、雨の到来を待つ習慣が今も残る。

ペトラにはナバタイ人の言葉があちこちに残されており、
特に「サラーム」は、現在もアラビア語であいさつに使われる。
意味は「平和・平安」。

2000年前、大国のはざまを生き抜いたナバタイ人。
その文化や願いは、今もここに生き続けている。


現在、世界中で使われているアラビア語
アラビア文字ナバテア文字から派生した。

ナバテア王国は小さな国だったが、
その国の文字が現在世界中で使われているということは、
広い地域で交易していた証拠の一つ
になる。


小国が生き残るには
1、独自の商売の技術や方法を持っている。
2、一つの他国に入れ込みすぎず一緒に倒れない。
3、大国側の事情や落とし所を慮ることができる情報力。
4、寛容でいろんな多様性を取り込む。
5、無いものを取り入れ、必要に応じて取り出す。
6、手のひら返しを恥じない。
7、損得が分かっている人は賢く逃げる。



感想 出演者の方々が楽しそうに語り合っているのが良いと思います。



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 #6 ナバテア王国 

英雄たちの選択スペシャル 
ローマ帝国×驚異の砂漠都市・幻の王国のサバイバル戦略 より


ナバテアの危機と更なる繁栄
オクタウィアヌスは南アラビアへの遠征を決めた。
当時、南アラビアと地中海を結ぶ交易路は、
ナバテア王国が独占
していた。

ここで取り引きされていたのは、
乳香や没薬という木の樹脂を固めた特産の香料。
当時は流通量が少なく、金に匹敵する価値があり、
れき青と並ぶ重要交易品
だった。

乳香を南アラビアから仕入れ地中海の港まで運ぶ費用は、
ラクダ1頭で688デナリウスだったが、
売り値は倍近い1300デナリウスだった(1デナリウスは約1万円)。


ナバテア宰相シュライオス 
王に代わって実質的なリーダーシップを執った。
千人の兵でローマ軍が遠征の拠点としていたエジプトへ向かい、
一万のローマ軍に加わり、道案内
をした。

しかし、ローマ軍はアラビアが過酷な場所だと知らされず、
必要以上に長い距離を歩かされ、水が不足したため撤退
した。
ローマに従うふりをしたナバテアの勝利。


アラブではずる賢さも美徳
例えば値段を聞いたら高い値段を言われる
自分で適正値段を調べて主張しないとぼったくられる。
信頼すればそれでいいと責任を託してしまうことが一番危ういという考え方。

状況に対して非常に柔軟
相手によって値段が違うが、悪気はない。



ローマはなぜシュライオスを許したのか
大国としては統治ができない空白地が生まれることが一番怖い。
北のパルティアが南下してきていて、
ローマ軍もそんなに損をしていないので体制を守るためにそのままにした

「来た、見た、勝った」
共和制の議会で遠征できたことを報告できればそれでよかった
3分の2の目的は果たしているので、結構満足していたのではないか。
シュライオスもそういう事情を理解していたのではないか。


ナバテアの交易網は壮大な発展を遂げていく。
南アラビア・エジプト・ヨーロッパ・アフリカ・インド。
スイスの遺跡からナバテアのコイン
が見つかり、
スリランカではナバテアの土器が発見された。

中国の「漢書」に「リケン」の文字
ナバテア語でペトラのことを「ラケム」と呼ぶので、
一説にはペトラだと考えられている。

ペトラは東西交易の十字路として世界の先端文明を吸収し、
数々の巨大建築を誇る国際都市として、
その後も百年以上の間、最大の繁栄
を謳歌していく。



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 #5 ナバテア王国 

英雄たちの選択スペシャル 
ローマ帝国×驚異の砂漠都市・幻の王国のサバイバル戦略 より


紀元前44年 ユリウス・カエサル暗殺
ローマを揺るがす大事件に、ナバテア王マリクス1世は翻弄される。

まず東の大国パルティアが、
ローマの領土であったシリアから死海の近くまで一気に侵攻

パルティアは強力な騎馬軍団を擁し、
300年もの間ローマと激突を繰り返していた。

マリクス1世はやむを得ずパルティアについたが、
女王クレオパトラ率いるプトレマイオス朝エジプトが、
ナバテア王国の財源の、れき青が採れる死海周辺に狙いを定めてきた。

ローマとエジプトは協力し、ローマ軍がパルティアを押し戻し、
死海周辺をクレオパトラに与えた
マリクス1世は土地の使用権を訴え、
毎年銀200タラント(6トン)を納めることで辛くも取り戻した



紀元前31年 アクティウムの海戦
ローマはアントニウスとオクタウィアヌスが争い

地中海諸国はどちらにつくか決断を迫られた。

マリクス1世はアントニウス・クレオパトラ連合に援軍を送ることになったが、
海戦でオクタウィアヌスが勝利すると、
味方のクレオパトラ側の船を焼き討ちし、オクタウィアヌスに許しを求めた。
結果、死海周辺を取り戻すことに成功する。



小国の生きる道
1、バンドワゴン 強い国に賭ける。
2、勢力均衡策 同じ位の小国と同盟し、強い国に対抗。
3、中立策 意外に難しい。重武装、干渉されたら攻撃する。

歴史ではバンドワゴンが多い
しかし同盟国が崖に向かって進むこともあるかもしれない。
外交手段の多様性を忘れて、一緒につぶれてはいけない。


オクタウィアヌスは都合よくふるまうナバテアにいら立たなかったのか
オクタウィアヌスは世界の歴史上の政治家としてかなり優秀だったと思われる。
体制をどう作るかという観点を持っていた。
大国として余裕があり、恭順さを示すなら受け入れた

クレメンティア(寛容) 
ローマ帝国はたくさんの王国を含んでいる。
皇帝と王がいて、皇帝は王の中の王。
異質な王様たちを寛容に受け入れなければ巨大帝国は成り立たない。

年に何回かある正式なお祭りの時だけはローマの神様に頭を下げれば、
異教徒でも受け入れる。



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 #4 ナバテア王国 

英雄たちの選択スペシャル 
ローマ帝国×驚異の砂漠都市・幻の王国のサバイバル戦略 より

ライオンの口から水が噴き出す噴水
ゆとりのインフラ。

ペトラの高度な治水技術
水を供給できることは国家の正当性を見出しやすい。

モーセの泉
ペトラから6km離れた山の上の町にある。

ナバタイ人はこの小さな泉の水を、
起伏の激しい地形を越えたペトラまで引いていた

水路は砂岩で出来ているが、
砂岩は水がしみこみやすいので、モルタルでコーティングしている。

一時間半ほど岩場の水路をたどると2000年前の水道橋があった。

町に近づき渓谷が開けると10mも上の岩山に水路があった。
水路は山や谷の中を約4度の僅かな傾斜でずっと保たれていた。

地形をうまく読む、ナバテア人の知恵。

水道管の跡
よく見ると水路に何かが張り付いている。
場所によっては 水道管をいくつも連ねて水を通していた。

この地域の水は硬水だったため、石灰で水道管が結晶化し、
あれ位の太さの水道管だと2~3年に一度交換が必要だったのではないか


モーセの泉から岩山を縫うように十数km、ようやくペトラの町に辿りついた。


貯水槽
山頂のあちこちに開いた不思議な穴の下は壺のような形で、雨水の貯水槽。
岩の傾斜を利用しながら溝を掘ることで雨水がうまく集まる。


高官の邸宅とみられる遺跡の貯水槽
地下の岩の中に巨大な貯水槽が掘り抜かれていた。
深さ・幅共に3m、これが2つもあった。
邸宅には 水路が張り巡らされ、台所や水洗トイレなど、
水がふんだんに使われていた。

町には四角いブロックのような石を積んだダムもあった。

ペトラ全体では現在200を超える雨水の貯水施設が見つかっている。

砂漠の都ペトラは冬の短い雨期にしか雨が降らず、
年間降水量は150mmで、日本の十分の一以下。

僅かな水を残さず集める必要があった。


巨大な貯水槽の跡
ペトラでは一人当たり一日約600Lの水が供給されていたことが分かっている。
今の東京都民一人が家庭で使う量の約3倍。

もしローマの大軍がぺトラを囲み封鎖しても
ぺトラは水に困ることなく長期間耐え抜ける都だった。



戦争で攻める側は水の手を切ることが大事

ギリシャ時代
攻城戦の時、水源地に下剤になるクリスマスローズの茎の汁
を垂らした。

忍者
井妙散など、敵の井戸を毒で使えなくするための薬
がいっぱいある。

守る側は水源を隠す。



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 #3 ナバテア王国 

英雄たちの選択スペシャル 
ローマ帝国×驚異の砂漠都市・幻の王国のサバイバル戦略 より

紀元前1世紀頃
ローマは数百年の間に成長
し、古代オリエントに目を向け始めていた。
大将軍ポンペイウスは全権力を握ろうとしていた。

紀元前66年 ローマ軍が10万近い大軍でオリエントへの遠征を開始。

ナバテア王のアレタス3世
開明的でギリシャの進んだ文明を積極的に取り入れ、
地中海の貿易港ガザの周辺や交易の一大拠点ダマスカスに勢力を拡大。
さらにエルサレムを包囲するが、そこへローマの大軍が来た。

ローマ軍は戦わずにペトラに引き返し、そのままペトラに進軍した。
しかしローマ軍は、ペトラの要害、ナバテア王のゲリラ戦法、
乾燥地域の気候などが原因で占領できなかった。

岩と砂漠の要塞都市
ペトラはギリシャ語で岩
という意味。
アフリカから地中海までを貫く大地溝帯の上にある。

ナバテア王はローマとの争いの長期化を避け、
銀300タラント(約9トン)を送り、ローマと講和
した。

ローマ兵は海戦とゲリラ戦が苦手
当時の戦いは、まず司令官同士が戦いの前に、
日時を示し合わせて話し合いをし、決裂したら戦い
になった。

ローマは本気で攻めたらペトラを占領できたかもしれないが、
交易都市を壊してしまうと意味がない。だから和解した。



おまけ wikiにはこの講和の時点でローマの属国になったと書いています。
ローマ帝国の中のナバテア王国として自治していたようです。




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 #2 ナバテア王国 

英雄たちの選択スペシャル 
ローマ帝国×驚異の砂漠都市・幻の王国のサバイバル戦略 より

死海 ペトラから北へ約100km。

死海博物館にれき青の写真。
湖の底から浮かんでくる 不思議な物体。

れき青 石油由来の天然のアスファルト。
熱を加えると約80度で溶けてコーティングの材料になる。
日本でも縄文時代に矢じりの接着やコーティングに使った。

エジプトではミイラの腐敗を防ぐために塗られたり、
船の防水加工にも欠かせない材料だった。
「旧約聖書」のノアの箱舟にも使われたという。

ナバタイ人は希少で価値の極めて高いれき青を、
砂漠を越えて取り引きし、交易によって富を蓄えていった。


隊商都市
なるべく自由に物資を通過させなくてはならないが、
手頃な税金を取らないと町としてやっていけない。
その兼ね合いがうまくできれば繁栄する。
税金は、高級品には5~10割だったかもしれない。
小麦などにそんなことをしたら競争できなくなってしまう。

各地から多くの商人が集まると、行き届いたもてなしで迎え入れた。

2000年前の壁画 旅人をいやすため。
地中海の各産地ワインつぼ 舶来の一級品をふるまってもてなした。

位の高い人物の邸宅の遺跡
客間の床下が空洞になっている。
砂漠の夜は気温が零下になることもあるので、
薪を入れ、客を寒さから守った



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