FC2ブログ
≪ 2017 12                                                2018 02 ≫
 - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 - - -
 2018年01月の記事一覧 

 ふるゆきの 日めくり万葉集 

平城京物語 平城京の雪 万葉学者・坂本信幸

天平18年の正月、数寸の雪が積もり、
橘諸兄は大納言以下将諸将を引き連れ、
元正太上天皇の元へ行き、雪かきの奉仕をした。

十数cmの雪は当時も大雪だった。
雪かきの後、元正太上天皇は宴を催し、皆に歌を読むように命じた。

降る雪の  白髪までに   大君に   仕へまつれば  貴くもあるか
布流由吉乃 之路髪麻泥尓  大皇尓   都可倍麻都礼婆 貴久母安流香
ふるゆきの しろかみまでに おほきみに つかへまつれば たふとくもあるか

17巻・3922 橘諸兄  2011年12月23金放送

降る雪のように髪が白くなるまで大君にお仕え申し上げ、
尊くかたじけないことでございます。

左大臣の諸兄が詠んだ歌。


新しき   年の初めに   豊の年   しるすとならし 雪の降れるは
新     年乃婆自米尓  豊乃登之  思流須登奈良思 雪能敷礼流波
あらたしき としのはじめに とよのとし しるすとならし ゆきのふれるは

17巻・3925 葛井諸会(渡来系の氏族)

新しい年の初めに豊作を告げているのでしょう、こんなに雪が降っているのは。

稔(とし) 実り

謝恵連『雪賦』の『尺ニ盈(み)テバ則チ瑞ヲ豊年ニ呈ス』を踏まえ、
大雪を豊年の瑞兆として寿いだ。



大宮の   内にも外にも  光るまで   降れる白雪  見れど飽かぬかも
大宮<能>  宇知尓毛刀尓毛 比賀流麻泥  零<流>白雪  見礼杼安可奴香聞
おほみやの うちにもとにも ひかるまで ふれるしらゆき みれどあかぬかも

17巻・3926 大伴家持

大宮の内にも外にも、光るほどに振っている白雪は、
見ても見飽きることがありません。

諸会が『雪賦』を使ったのに応じて、
漢語の「白雪」を「しらゆき」と翻訳し、
太政天皇の恩徳の光が大宮の内外まで満ちていることを讃えた歌。


従五位下に昇進し、貴族の仲間入りをしたばかりで、
おそらく晴れがましい場所で初めて献上した歌。

初めての歌としては良い出来栄えだと思われる。


この宴から13年後の正月、家持は都から遠く離れた因幡で雪の歌を詠んだ。
新しき    年の初めの  初春の   今日降る雪の  いやしけ吉事
  新    年乃始乃   波都波流能 家布敷流由伎能 伊夜之家餘其騰
あらたしき としのはじめの はつはるの けふふるゆきの いやしけよごと

20巻・4516 大伴家持

新しい年の初めに立春が重なった今日降る雪のように、
ますます重なれ良い事よ。
 
若き日に平城京で催された華やかな宴、
その時のように新年の雪を詠んだこの歌で、家持はこの万葉集を締め括った。




関連記事
スポンサーサイト



web拍手 by FC2

 はつはるの 日めくり万葉集 

万葉四季の歌 睦月 新年を寿ぐ

聞いて寿ぐ

初春の    初子の今日の   玉箒    手に取るからに 揺らく玉の緒
始春乃    波都祢乃家布能 多麻婆波伎 手尓等流可良尓 由良久多麻能乎
はつはるの はつねのけふの たまばはき  てにとるからに  ゆらくたまのを

20巻・4493 大伴家持 2012年1月9月放送

初春の、初子の日である今日の玉箒よ、
手に取るだけでゆらゆらと音を立てる玉の緒よ。

758年に歌われた。

玉箒 蚕を買う棚を掃く箒に玉の飾りをつけたもの。
新年最初の子の日を祝う宴で天皇より賜ったもの。

今も正倉院に保存されている。

玉 魂という意味にも連想される。
玉箒の玉が鳴ると、人の魂、命の躍動をも促すと考えた。


見て寿ぐ
水鳥の   鴨の羽の     色の青馬を 今日見る人は 限りなしといふ
水鳥乃   可毛<能>羽能伊呂乃 青馬乎 家布美流比等波 可藝利奈之等伊布
みづとりの かものはのいろの あをうまを けふみるひとは かぎりなしといふ

20巻・4494 大伴家持

水鳥の鴨の羽根の色のような青い馬を、今日見る人は命限りなしと言います。

白馬(あおうま)の節会 新年7日の行事。

白馬 青みがかった芦毛や白い毛並みの馬で、春を象徴する。
それを見ることで邪気を払うことができると考えられていた。


触れて寿ぐ
あしひきの  山の木末の  ほよ取りて  かざしつらくは 千年寿くとぞ
安之比奇能 夜麻能許奴礼能 保与等<理>天 可射之都良久波 知等世保久等曽
あしひきの やまのこぬれの ほよとりて  かざしつらくは ちとせほくとぞ

18巻・4136 大伴家持

あしひきの山のこずえのほよ(やどりぎ)を取って髪にかざしたのは、
千年の齢を寿ごうとしてのことです。

ほよ やどりぎのこと。冬も鮮やかな緑を保っている。
古代の人は直接触れることでみずみずしい生命力に肖ろうとした


万葉の人々は、五感を使って新年のめでたさを味わい、感じ取ろうとしていた。



関連記事
web拍手 by FC2

 あらたしき 日めくり万葉集 

新しき   年の初めに   思ふどち  い群れて居れば 嬉しくもあるか
新      年始尓     思共   伊牟礼C乎礼婆 宇礼之久母安流可
あらたしき としのはじめに おもふどち いむれてをれば うれしくもあるか

19巻・4284 道祖王(ふなとのおおきみ) 2011年12月21水放送
天平勝宝5年1月4日 宴席 石上宅嗣

新しい年の初めに、気の合った仲間たちで集まっているとうれしいことだよ。

天武天皇の孫の道祖王が正月の宴で詠った。


ものみなは 日めくり万葉集 あらたしきについて。

おもふどち 気の合った仲間。




関連記事
web拍手 by FC2
12 | 2018/01 | 02
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
月の開運法ブログパーツはJavaScriptを有効にする必要があります。


presented by
生きがいアフィリエイトのすすめ


問い合わせ先
日本国憲法

世界人権宣言


「ここの人、前になぜかニーチェについて書いてたよな、気になる」てなときに、『ニーチェ』と検索するとその記事が見つかるのです。すごいね!
ちなみに、書いていなそうな語句を検索すると、記事は見つからないけど、関連商品などが表示されます(笑)。
「5月の初め頃の記事…」と時期で探す時に便利です。

全ての記事を表示する

始めの10件位、この機能に気付かず「もくじ」の記事を作って、記事を書くたびにハイパーリンクしていました…。

日本語→英語 自動翻訳
English
♥. ♠. ♣Alice
Web page translation
最新トラックバック
まどろみ島の管理人

遊子

Author:遊子
このブログについて
トップページへ

RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

StyleKeeper