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 #4終 アラビアンナイト 

100分de名著

第四回 終わりのない物語
黒檀の馬
           元祖SF小説?
ヤマンの息子と三人の王子たち 元祖推理小説?

アラビアンナイトの多大な影響
人魚姫などの話や、著名人の思想
にも。

生まれ続ける物語
原作者がおらず、著作権が無い。新たな脚色を加えた物語が生まれ続ける。

星のさだめ
 長い。
イスラム世界の世界観 インシャラー 神の御心のままに
約束は守るけれど、何があるかは分からない。


結末 いろいろある。
1、癒された王様が改心してシェヘラザードを王妃に迎える。
2、子供が現れ、命乞いするシェヘラザードに慈悲を与え、許す。
3、三人の子供が登場し、王様はシェヘラザードに愛を告げる。

「千一夜」を「いつまでも終わらないたくさんの物語」と解せば、
物語をいつまでも聞きながら自分の心を癒していき、
自分が癒された時が結末であり、必要ない
と教授は考えている。


物語とは
別の世界の物語を聞いて、自分の世界を見直すのが本来の意味。
最後に教訓話をしてしまうと、不思議な物語に癒されてきたことが台無しになる。

アラビアンナイトとは
普遍的な価値観が読み取れる物語。物語を聞くことの喜び、物語の力が感じられる。



おまけ 子供の頃に読んだ本 天野喜孝さんの絵が印象的でした。
アラビアンナイト〈5〉 (講談社 青い鳥文庫)アラビアンナイト〈5〉 (講談社 青い鳥文庫)
(1991/11)
川真田 純子

商品詳細を見る

調べてみると、今もアラビアンナイトの本がいろいろ増えていることが分かりました。
どれか読みたいなあ。どれがいいかなあ。


感想 「物語とは」の部分は、本当にそう思います。
たくさんのことを想像しながら物語の中を漂うのが読書の楽しみだと思います。

アラビアンナイトは語り聞かせて楽しむ物語だったのだなあ。


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 #3 アラビアンナイト 

100分de名著
第三回 賢く手強い女達
男を手玉に取る人妻
 皆下心がありすぎ(笑)男も悪い(笑)。

勧善懲悪ではない
ヒヤル 生きていくための策略
。アラブ世界では知恵の一つとして評価される。

カイド 女性の悪巧み。元は生理で免れる責務。肉体が発する悪巧みという風に変化。
男性から女性の策略をとらえた視点。女性から見るとヒヤルである。

男を助ける女の知恵
アリババと40人の盗賊
 アリババはあまり活躍していない。
イフタフ・ヤー・シムシム 開け、ゴマ!
女奴隷マルジャーナ
カイドではなくヒヤルを使って男を助けてくれる存在であってほしいという男の願望。

物語では、女性の方がむしろ活躍している。
アラビアンナイトほど女性を賛美した物語はないとも言える。

ハーレムで女性が物語師を呼んでいた記録が残っている。

↑そうなんだ。女性達も物語を聞いていたのか。


シェヘラザード ヨーロッパに伝わると、主に2つの印象で描かれるようになった。
1、良妻賢母 子供達に読ませるため。 

2、妖艶な女性
東洋を植民地にするための動機づけ。
支配されたがっていてほしいという願望の表れ。


感想
第一回では男性だけが物語を聞いて楽しんでいたのかなと思っていたけれど、
女性は女性で物語を聞いて楽しんでいたんだなあ。
物語を聞くことが、娯楽として大きな存在だったのだな。
だから女性が痛快に活躍する話も、男性が喜ぶ話も両方あるんだね。


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 #2 アラビアンナイト 

100分de名著 西尾哲夫国立民族学博物館教授

第二回 異文化が出会う場所
バグダット 762年、アッバース朝イスラーム帝国の新都
として建設。
円城都市 四方の門から幹線道路が延び、世界の十字路と呼ばれていた。

9世紀には人口100万人、当時世界最大の平和な国際都市。
唐の長安と並ぶ二大都市。宗教や民族政策が寛容だった。

最先端の医学 高度な手術。
古今東西の文献がアラビア語に翻訳され、書店で注文することができた。
ギリシャ哲学や数学など、ユーラシア大陸一の知恵の都
とも呼ばれた。

アルトロラーベ 天体の位置から日時・方角・場所が特定できる測定具。
床屋が散発していい日か決める。

バグダット・カイロ・ダマスカスなど、ほとんどが都市の物語。
背中にコブのある男
 登場人物達は多民族・多宗教。

荷担ぎ屋と3人の娘の物語 バグダットの市場で買い物をする場面がある。

博物誌のように読むこともできる。
当時の庶民の暮らしぶりが分かる資料でもある。


シンドバッドの冒険 海洋交易時代の物語。
シンドバッドは「シンド地方の人」
という意味。インド洋に面する辺り。

元は千一夜に入ってなかったと思われるが、当時のバグダットの様子が感じられる。
船乗りと言うよりは商人。珍しいものを仕入れてはバグダットで売り捌いていた。

5世紀位から、陸から海に交易路が変わっていった。

ダウ船 イスラム圏の伝統的な木造帆船。
アフリカ大陸~東南アジア~中国まで巡っていた。


不思議な物語はイスラム圏から少し離れた場所
当時の人達は実用的なものとして活用していた。



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 #1 アラビアンナイト 

100分de名著 西尾哲夫国立民族学博物館教授
第一回 世界最長のファンタジー 
多くの謎と複雑な歴史
がある。
原題は「千一夜(アルフ・ライラ・ワ・ライラ)」
中世イスラム世界で語り伝えられてきた物語集。

最古の断片は9世紀。「千の夜の物語が入った本」
と書かれている。
イスラムより前のペルシャ時代、「ハザール・アフサーネ(千の物語)」があった。
インド・ペルシャ・ギリシャなどの物語を集めたものを、
アラビア語に翻訳したものが元
になっているらしい。
12世紀の、カイロの貸本屋の記録では「千夜一夜」になっていた。

1704年 アラビア語写本からフランス語に初翻訳。ヨーロッパ中で出版・流行。
当初は約35話、282夜だったが、
あちこちから付け足して19世紀には約260話、1001夜になった。
英訳版で「アラビアンナイト」と名付けられた。


内容
サーサーン朝ペルシアに、シャフリヤールという王がいた。
シェヘラザードというお姫様が語る物語の中に、物語がどんどん入っていく。

枠物語 入れ子構造 
物語の中の物語の中の物語の中の…。物語に没入していく。
文字で書く文学の前の、口承文学。語り手の才能があればいくらでも話を続けられる。

命懸けの語りのテクニック 実際の物語師の伝統。
元祖朝の連ドラ。
1、一つの物語を区切って幾夜にも分けて語った 続きを聞くまでは生かしてくれる。
2、妹の合いの手 より面白く感じる。
3、「明日はもっと面白い」と言い続ける

女性不信の文学 インド・イランなどに広まった物語伝統の一つ。
カフェに集まった男性達が喜ぶような話。 
一方で女性が持つ根源的な力、行動力に対する恐れが読み取れる。

アラブやトルコで「千一」は、「たくさん」という意味。
万(よろず)と同じように、実際に1001夜あったわけではないのではないか。
元は、「たくさんの夜にわたって語られるお話」という意味だったのではないか。



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 #後 ちょっとピアノ本気でピアノ 纏め 

熟練
曲の最初から最後まで雑念が全く無い状態で通せる
ようになる。←難しい。
どこからでも始められる。
気楽に弾いて、危なくなった所を見直す。
集中力を調節して、どんな状態でも弾ける
ようにする。

ショパンのエチュード、モーツァルトも難しい、
大切な音は微妙に長く、軽やかな音、など、一つ一つに色を付ける。


子供の練習傾向(個人差有)
男の子は自分のペースで、
女の子は規則的に・またはある種の競争心を持たせる
と良い。


時代ごとに新しい需要が生まれる
新しいことを発明してやろうと言う発想で、今やることをきっちりやる。

一人一人の素質、長所短所は皆違うから、誰でも何かを掴める。

何かを成し遂げたいと願い、環境を自分で作る
何ができるようになりたいのか、何の意識も持たずに惰性でやっていると、
狭い専門知識と技能しか身に付けることができない。

広い知識と興味が必要
演奏力
初見能力、速く正しく譜読みをする
合奏力
音楽的感性
分析力、それを言葉で説明する力
作曲者達に関する知識
文章力
人前で演奏・話す力
企画力
交渉力


身につまされた言葉

小さい頃から真面目にピアノを習って音大のピアノ科まで行っている人が、
簡単な即興演奏もできない。
知っているメロディーにちょっとしたセンスの良い伴奏付けもできない。
そういう訓練をされる機会がない。
ずっと黙って口を開けて待っていた自分も悪かったのですが…。



感想 学生のうちにこの本を読めた人は幸せだと思いました。
特に最後の行がいろいろ当てはまって打ちのめされました。
音大に行った方も即興演奏を習う機会が無いこともあるんだなあ。
でも、間違えずに弾けること自体が、すごいと思います。



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 #前 ちょっとピアノ本気でピアノ 纏め 

ちょっとピアノ本気でピアノ 川上昌裕
ちょっとピアノ本気でピアノ―ブログでおなじみ、川上昌裕のレベルアップピアノ術ちょっとピアノ本気でピアノ―ブログでおなじみ、川上昌裕のレベルアップピアノ術
(2007/02/01)
川上 昌裕

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ハノン 強い手を作る。
全60曲を通す。85分。
スケール・分散和音・重音・オクターブ・トレモロを含む練習曲。
1~40番  5本の指。
41~60番 特に1と5の指、腕の筋力を含めた体力。

速さより、指使い、手指の形・角度、力の方向や抜き方を確かめながら弾く。
たまに先生に見てもらう。

暗記して、その時の曲に合う調を20分位弾くと効果的。


チェルニー 古典派の音楽。
本来はものすごく速く弾いて筋力を鍛えるためのもの。
←知らなかった(涙)。
二十一世紀へのチェルニー 山本美芽

効率的な練習
一日の練習、習得したことを記録

分析しながら譜読みをする
曲の形式・主旋律(主題)・展開・構造。

作曲者の意図を読む
この音以外にないという場所と、他の可能性もあると思ったであろう場所
がある。
頭と耳で覚える 心で弾くピアノ 音楽之友社

曲の難度・時間で準備期間を見積もる 長すぎてもだめ。

ペダル きれいに踏み分ける技がある。先生に見てもらう。
バッハ レガートにするための技が有名。

和声法 書き方は違うが、コードと大体同じ。

コード 理解すれば即興演奏ができる。



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 万葉集 

10min.ボックス・100分de名著

万葉集とは
現存する最古の和歌集。7~8世紀に詠まれた歌を集めた。
9世紀初めごろ成立か。
20巻、4516首を収録。

万葉仮名という文字で、全て漢字で書かれている。
万葉仮名により、日本語の歌がそのまま記録出来るようになった。

詠み手は天皇から貴族・役人・一般庶民まで様々。当時の歌の集大成。


部立て 大部分は時系列ではなく部立てで編纂
雑歌(ぞうか)  宮廷などの公式行事で詠まれた歌
           歌より読んだ人の状況が問題。
相聞(そうもん) 個人的な感情で読んだ歌。恋愛・愛情・友情。
挽歌       死者を悼み、悲しみを表現する歌。

形式
1、長歌 長さが決まっていない。
五・七を繰り返し、最後を五・七・七で終わる。

2、短歌 万葉集の9割。五・七・五・七・七。

3、旋頭歌 五・七・七・五・七・七の六句。万葉集では61首。
短歌に変わり衰退していった。

4、反歌 長歌の後につけられた短歌。
元は長歌の内容を纏めたもの。
柿本人麻呂らによって長歌を補うようになり、重要性を増した。

作風
万葉時代 荒男振り 勇ましく大らか。
古今集以後の勅撰集 手弱女振り 繊細で優美。



国作りと歌
飛鳥時代~奈良時代、
都では天皇を中心とした中央集権的な国作りが進められていた。

宮廷歌人 政治の節目の時に歌を歌う役目の人。
柿本人麻呂 皇室の人を讃える歌や挽歌を歌った。

東歌  東海・関東の人々が詠んだ歌。東国の文化や風習を色濃く映し出している。
防人歌 3年間の任務。戻れないこともあった。


万葉仮名 
話し言葉の発音に同じ音の漢字を当て嵌めた、音を重視した文字。

難訓歌
莫囂円隣之大相七兄爪謁気吾瀬子之射立為兼五可新何本
(「謁」を「湯」とする校本もある)(1巻9 額田王) 
など、まだ読み方も意味も解明されていない歌もある。

枕詞 特に和歌に用いる修辞法。
ある言葉を始め(枕)に置くと、自然にその後に続く言葉が決まる。
あしびきの→山

この時、「山」は被枕詞。

掛詞
修辞法の一つ。一つの言葉に二つ以上の意味を持たせたもの。

万葉集では枕詞と被枕詞の両方に用いられる。
発達期は古今和歌集以降。

対句 漢文で古くから確立。
漢詩は絶句の四行詩・律詩の八行詩など偶数列だから対句が作りやすい。
並立する同じ長さの二句で話法及び意味の上からも対応。
万葉集では人麻呂以降、対句の概念が広がり、長歌の繰り返しも対句
長歌で赤人や憶良も使用。


感想 万葉集の説明については、これからもここに足していこうと思います。
万葉集の歌を一首ずつ紹介する番組を作ってほしいなあ。詳しく知りたいです。

面白くてよくわかる!万葉集(根本浩) の纏めも足しました。

万葉雑記 「万葉集難訓歌 一三〇〇年の謎を解く(上野正彦)を読みたいです。



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 名著、げすとこらむ32纏め 佐佐木幸綱教授 

名著、げすとこらむ32 佐佐木幸綱教授

万葉集を、単独で全部の歌の注釈をなしとげた人は十人ほどしかいない。

作品全体の注釈書を書き上げた3人の近代歌人
『万葉集評釈』窪田空穂  「実用性」「文芸性」「気分」
『評釈万葉集』佐佐木信綱 「おのがじし(各自それぞれ)」
『万葉集私注』土屋文明

その他の近代歌人の本
斎藤茂吉 全五冊の大著『柿本人麿』、かつてのベストセラー『万葉秀歌』を出版。
島木赤彦『万葉集の鑑賞及び其批評』
尾山篤二郎『大伴家持の研究』

など

校本万葉集 1924年完成。
大正前半の時点で全国から集めえた百三十五部(抄本・断簡を含む)の
すべてを校合
したもの。
昭和になって岩波文庫をはじめ信頼性の高いテキストが出るようになった

多くの近代歌人たちが万葉集の研究・鑑賞をするにいたったのは、
『校本万葉集』完成によって万葉集のテキストが整備されたことが大きな理由の一つ。

近代の歌人たちは、万葉集の研究・鑑賞をとおして、
日本の詩の根本的な問題、
さらには自身の作歌の要諦にかかわる問題を考えたかった
のだと思います。

<1>万葉集時代に短歌形式が定着し、一挙に普及
古事記・日本書紀に挿入されている歌謡には不定形の歌がかなりあるが、
万葉集になるとほぼ短歌と長歌に集約。

(旋頭歌体六十二首、仏足石歌体一首と、わずかな例外はある)。

短歌形式が普遍化しはじめた始発期の歌、
たとえば村落共同体の全員が一つの歌を共有する歌には、
個人の歌には見られない「混沌」がある
。茂吉はここに注目しました。
現代詩歌に欠けている「集団の声」を問題にした、
大岡信さんの「宴と孤心」を思い出す読者もおられるでしょう。



<2>万葉集の時代百三十年の間に、
「集団の声」が、次第に洗練されて「個の声」に変わってゆく

窪田空穂は「実用性」の歌から「文芸性」の歌へ、という文脈を読みます。
「個の声」に「気分」という刻々変化してやまない、
他者と共有できない感覚の作品化を見ます。「気分」は近代短歌の核をなす一つでした。


<3>一回限りの時間という新たな意識、個の抒情
古墳の時代から火葬の時代へ移行し、彼岸と此岸が断絶。
編年体の歴史書

干支や四季のように循環する時間ではない、一方に進行する時間の観念を獲得。

茂吉は「全力的」な生と表現を読みます。
佐佐木信綱は、個人が「おのがじし」を生き、感じ、思い、
表現しはじめることに注目
します。
たとえば雲も、おのがじしの目でとらえられ、おのがじしの言葉で表現されます。
「……色では白雲、青雲、時では朝雲、形では横雲、布雲、豊旗雲、浪雲、
 その状態については、
 立つ雲、ゐる雲、飛ぶ雲、いさよふ雲、行く雲、たなびく雲、かかる雲、延ふ雲、
 横切る雲……」(「万葉集の雲」)。
信綱は特に「豊旗雲」「布雲」「浪雲」の独特さを論じています。
これほどバラエティに富んだ雲のありようは、万葉集だけのものです。
後の勅撰集の雲は、自分独自の目や言葉ではなく固定化された角度で見られ、
和歌的世界に染まった用語で表現されるようになってゆくのです。




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 #4終 万葉集 100分de名著 

第4回 独りを見つめる

第四期 733年 山上憶良没~759年(家持の最後の歌)
政情不安 経済制度の行き詰まり・天然痘の流行・続く凶作。
東歌・防人歌などの庶民の歌、儀礼的な歌以外の人の心を表現する気運。
繊細で観念的な歌が多い。


中臣宅守と狭野弟上娘子 
15巻3724~64首の歌をやり取り。←3723かもしれない。
君が行く道のながてを繰り畳ね焼き亡ぼさむ天の火もがも(3724)
返歌が3733。
和伎毛故我 可多美能許呂母 奈可里世婆 奈尓毛能母弖加 伊能知都我麻之
我妹子が 形見の衣 なかりせば 何物(なにもの)もてか 命継(いのちつ)がまし


笠郎女
君に恋ひ いたもすべなみ 奈良山の 小松が下に 立ち嘆くかも (巻4・593)


大伴家持 旅人の子。
29歳の時、北陸へ赴任。静かな暮らしの中で自分の心を見つめる歌を詠むようになる。
先人達の歌の収集・整理に励むようになり、万葉集の編纂に深く関わるようになった。
最後の4巻は家持の歌が中心
になる。

万葉集の歌の数
作者不詳  約2000首
大伴家持   約483首
柿本人麻呂   約90首
坂上郎女    約85首
山上憶良    約80首



家持は文学史の伝統を意識し、自分も流れの一人だと言う意識を持っていた。
「山柿の門にいたらず」
自分は人麻呂や赤人や憶良に至らない。先輩に学んで初めて本格派
だという意識。

春の苑(その) 紅(くれない)にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つをとめ(巻19・4139)

春愁三首 巻19・4290~4292。
歌の動機 心の悲しい思いは、歌でなければ払えない。哲学的な芸術者。

他の人と共有できない感覚、気分を表現。

赤人のような、皆と共有する歌とは違う。

防人の歌 二十巻にある、98首のほとんどが辛い歌。
別離の悲しみ、故郷を懐かしむ歌。

防人 北九州などの西国を警備するために徴兵された人。
東国の国々から集め、徒歩で向かう。三年の任期で、戻れないこともあった。

家持は兵部省の高官で、家持の意志で防人に歌を提出させ、優れた歌を編纂。

防人を率いる各国の部領使(ことりづかい)が歌を記録して上申した。
白村江の戦いから100年位経った頃で、やめようかという意見があったのではないか。
東国の人達がどういう歌を作るか見たいという文学的な思いもあったのではないか。

発音を大切にするために全部万葉仮名で表音表記。
↑全部万葉仮名だから全然違うように見える。よく分かったなあ、すごい。
当時の都の人は分からなかったのではないか。

唐衣 裾に取り付き 泣く子らを 置きてぞ来のや 母なしにして(巻20・4401)

防人に 行くは誰が背と 問ふ人を 見るが羨しさ 物思ひもせず(巻20・4425)
残された家族が詠んだ歌。

20巻4322、20巻4346も有名。


東歌 14巻にある、東国の人々によって詠まれた歌。
230首の短歌。一人も作者が分からない。
方言や訛りがたくさん記録されており、東国の文化や風習を色濃く映し出している。


うべ児なわぬ(吾)に恋ふなも
立とつく(月)の のがなへ行けば こふ(恋し)かるなも

巻14・3476

都風にすると
うべ児らは 吾に恋ふらむ 立つ月の ながらへ行けば 恋しかるらむ

うべこな=なるほどあの子は
なも=らしい


多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの子の ここだ愛しき
(巻14・3373)
多摩川周辺は布の産地だった。川で布をさらす娘への素朴な恋心。

秋風乃 須恵布伎奈婢久 波疑能花 登毛尓加射左受 安比加和可礼牟
秋風の 末吹き靡く 萩の花 ともにかざさず 相か別れむ
 (巻20・4515)


759年 万葉集最後の歌。
新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事

(巻20・4516) 大伴家持

新しい年の初めの立春の今日、降りしきる雪のように、ますます重なれ、善き事よ。

新しき(あらたしき) 改めてという意味。
昔の日本では、全てが循環する十干十二支で月日を表していた。

あたらしいは平安時代にできた言葉。

新年の雪は吉事の象徴。寒さで害虫が死んで豊作になる。


万葉集も循環している
万葉集は、春の歌で始まり、春の歌で終わる。
国や天皇を讃える言霊で始まり、自然を見つめ、他者や自分の心を見つめ、
幸せを祈る言霊で終わる。

1400年の前の心が、今も共有できる。



感想 面白かったです!
一つ一つの歌に詳しくなるのも、今回のように体系的に見るのも、どちらも面白いなあ。
これからも万葉集や、現在にも残る古い古い言葉についても知りたいと思いました。

家持さん!自分の歌が多過ぎるよ(笑)。
でも、番組の最後には良い編纂をしているんだなと思いました。



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